第2回沖縄空手世界大会

2022.8.1~8 大会参加報告

第2回沖縄空手世界大会(主催: 同実行委員会、沖縄県、沖縄伝統空手道振興会)は8月1日から8日間、世界27ヶ国2,200人が参加しました。その内、一般(成年、シニア)・競技の部は800人が5派(首里・泊手系、那覇手系、上地流系、古武道(棒)、古武道(サイ)の5部門)に分かれ形で競い合いました。会場は那覇市の県立武道館と豊見城市の沖縄空手会館の二カ所で実施され、県外(沖縄県を除く)+海外選手予選(①オープン戦→②トーナメント戦)を勝ち進むと沖縄県内予選(3月実施)通過者と本大会戦に出場となります。今回はコロナ禍毎日の抗原検査等で陰性確認をして会場入りする警戒態勢で、入出移動も厳重な確認管理される大会となり選手にとってはコンディションの維持管理が厳しい大会となりました。

世界松林流空手道連盟の本土道場からは東海地区から2名、関西地区から3名(エントリ6人)の計5選手が出場し、3名が予選①②を勝抜け本大会に進出しました。この内、東海地区本部道場所属 焼津・小石川分教場から参加の實石豊司郎選手(分教場責任者)が本大会(首里・泊手系シニア(60才以上)戦)に進み「世界ベスト16 (9~⒗) 位内 」(*下記賞状写真参照)の成績を収めました。

「その他国内松林流出場選手の結果」
〇 関西地区:大阪支部・檀上選手(首里・泊手系シニア男子) 世界ベスト⒗位内、
〇 関西地区:大阪支部・米田選手(首里・泊手系成年Ⅱ男子)準決勝 銅賞 / 世界ベスト4位、
● 沖縄本部:真喜志道場・堀川選手(首里・泊手系シニア女子) 決勝 銀賞 / 世界ベスト2位

今回の大会は発祥の地沖縄伝統の武道である空手の全流派(沖縄伝統空手道振興会/沖縄県/大会実行委員会々長:玉城沖縄県知事)が開いた2回目の国際大会で、日本の本土で普及している競技空手(例:東京オリンピックのルール化した体育スポーツ的空手競技)とは異なり、空手(唐手)本来の武道性の追及(精神面、技術面(アテイファ、ムチミ、チンクチ、緩急、形の理解度) 棒やサイを用いた古武道伝統技術)と空手発祥の歴史的思考(あくまでも武道性)を重視しています。よって形の審判では誇張動作(オバーアクション、音、息使い)などは減点となります。

また、世界的な新型コロナウイルス感染拡大が収まらない中、主催者側は開会式、模範演武等は観客席も入場制限し交流演武会も一部中止しました。毎日の健康チェックや抗原検査で陰性を確認した選手にのみ参加を認め、感染対策を徹底することで開催を実行しました。国が入国者を制限した影響もあり、各部門共、海外各国からの参加者は第一回目に比べ減少した大会となりましたが、競技終了の翌日8日には、3会場(武道館アリーナ、錬成道場、空手会館)で各流派の講師による28講座の技術セミナーが開催され、世界各国から800人余りが受講しました。次回第3回大会は2026年の予定となります。

【 出 場 後 記 】

 今回の第2回大会は世界的に満延拡大しているコロナウイルス感染が一向に収まりを見せず(3年目第7波)、大会の参加者募集も再々に渡り延期されました。家族は感染の恐れがあるため出場に反対しており実際私も躊躇していましたが、浜松の拳友に出場チャンスは年齢的に最後(早や古希を過ぎて体力的に不利)になると促されて延期2回目の締め切り最終日(5/31)に申し込みをしました。翌日、参加費納付、ホテルや航空便の予約、空港までのバス運行チェック(その時点で直行バスの運行は中止されていた)も行いました。(これらは全てインターネットで処理が必要であることから、不慣れな私はかなりの労力と時間を費やしました。) さらに、薬局を数店周りようやく抗原検査kit、風邪薬、咳止め薬、アルコール消毒液などを購入し万全を期して参加の準備をしました。

 8/3朝7:08出発し夕刻沖縄入り(那覇空港でウイルス検査任意実施/有償)、そこで待ち合わせていた浜松の仲間と合流しモノレールで移動してアリーナで受付、選手登録(IDカード、ゼッケン)を行いました。ホテルへ到着後荷物を置きすぐに真喜志道場で大阪の参加者と合流、監督会議から帰った壇上師範からコロナ禍の那覇状況(濃厚接触者や陽性者になっても入院もホテル滞在も難しいことなど)や大会の入出チェックが厳しいことなどを知らされました。翌日も沖縄は連日猛暑でホテルと会場を往復(大会運行バスを利用、ほとんど私達だけの貸し切り状態だった。)するのみとなりました。ホテルの朝食は非接触のため弁当配付、(連日メニューは同じ) 昼もコンビニ弁当、夜は近くの飯屋で会話しないで早々と済ます何とも味気のない沖縄でした。練習は8/4午前中に真喜志道場で1回のみでしたが2時間の個人練習が出来ました。大会会場は戒厳令下の感じで着替えなどを置く場所もなく、持ち物も制限されホテルから道衣で移動しました。ようやく8/5からの予選①オープン戦②トーナメント戦の2回戦を通過し本戦出場に必要な予選通過証を得る事が出来ました。翌日の本戦出場は那覇に来てもう4日目で相棒も帰り話相手もなくやや疲れぎみでした。! 更にシニアの参加年齢資格は60才以上ですが、こちらは年齢が一回り以上も多くポイントが付いても悪くない年齢に加え、トーナメントの対戦相手が沖縄予選第1位(結果世界大会第1位となった)の対戦相手だったのです。こうなれば予定の形を変更し、思い切って年寄りの試し挑戦で実力の判定点数を見てみようと練習不充分でありましたが「パッサイ」を演武しました。案の定思わしくない居付きが出て合計24.45の得点で(準決勝までは5人審判制で上下の点数を省いた合計点/ベスト8は24.60↑、ベスト4は25.20↑の点数でした。)私の人生最後と決めた大会挑戦は幕を閉じました。大会の順位結果は2018年の前回と同じで不動の「シニア世界ベスト16位内」でしたが、年齢を考えればまあ満足の出来栄えと思います。(唯一の沖縄みやげ)

 帰路セントレア空港発e~Wing浜松駅直行便のバス内で、用意していたSARS-COV-2 Rapid抗原定性検査簡易Kit で陰性確認や体温測定しメールでデバイスを画像転送、無事自宅に戻る許可が下りました。(帰宅後はまん延警戒中(沖縄は連日5.7千人超えの感染)の地域帰りと言うことで3日間自宅内で非接触生活を送りました。) 

 多くの方にコロナ感染や年齢的健康への心配をお掛しましたことをお詫び致します。また、大会遠征を応援して頂いた方々、大会出場に際し稽古などに係わって頂いた皆さまに感謝申し上げます。大変お世話になりありがとうございました。

以上報告をもって御礼に代えさせていただきます。                                                                               2022/09焼津・小石川分教場 「責任者」

空手発祥の地・沖縄 【沖縄空手世界大会 2022】 
2022年8月 第2回沖縄空手世界大会 ・ 第1回沖縄空手少年少女世界大会
開催期間2022年8月1日(月)〜8月8日(月)